☆3.5
痴情のもつれ
-----あらすじ-----
パウルは労働者階級の内省的な青年、ギュンターは上流階級に育った奔放な性格。2人の境遇は対照的だったが、ともに全てが「一度に終わる瞬間」を探し求めていた…。(抜粋)
-----感想-----
実際にあった事件を題材にした映画。男性同士の恋愛的描画があるので要注意。
上に紹介したあらすじは微妙に違うです。「一度に終わる瞬間」を求めていたというか、「愛のために死に、愛のために殺す」、「愛が無くなった時には相手を殺して死のう」って事です。
ようは失恋?愛に対する希望の消滅?
まぁ、実際の事件はともかくとして、とりあえず映画の感想を。以下ネタバレ。
うーん。恋愛というより道楽映画に近いような。その中の退廃した空気に、気だるい雰囲気。俗に言う耽美系っぽい映画(笑)。というか二人の設定はいくつなんだろう?まぁ映画を作る上で色々制約もあるんでしょうが、結構老けた二人が主人公。しかし、意外に意外で格好いいです(笑)。何というか、この雰囲気に惚れたわ(●´艸`)。
ストーリーはというと。
パウルはギュンターの妹に恋をしていた。ところが彼女は恋多き娘。決して一人の男性に縛られたりはしない。何よりも自由を求め、束縛を嫌う少女だった。そんな彼女が現在付き合っている(?むしろ彼氏の一人?)男は、何と兄ギュンターの元彼!(現彼か?)ただの肉体関係かもしれない(笑)。しかし、ギュンターは彼を一途に想い、パウルは妹をひたすら愛していた。しかしそんな二人の純情を踏みにじるように二人は関係を結んでしまう。
ついに耐え切れなくなったギュンターは、パウルと二人で結んだ「自殺クラブ」のルールに則って、彼らを殺す事を決意するのだった。「彼らを殺した後に笑って自殺しよう」そういうギュンター、宣言どおり妹の彼氏を射殺し、自らの頭に拳銃を突きつけ引き金を引くのでした。
残されたパウルは・・・。
彼には出来なかったんだね。結局ギュンターが男を殺し自殺するのを見ているしか出来ず、裁判では銃刀法違反が下されるだけで、殺人については無罪判決が出る。裁判所で泣きじゃくる妹を見やるパウル、彼からは愛が消えてはいなかったという事かな・・・。
言ってしまえば、小悪魔的妹に翻弄される周りの愚かな男たちって感じでしょうか。兄さえ振り回されている感。しかしお兄さん、可愛いな~(笑)。普通にツボりました♪ でも凶行に至るまでの過程が、どう考えてもアブサンのせいとしか思えない(;´д` )。正常な思考過程だったらそうまでいかなかったのではないだろうか、とか考えてしまうくらいには、ガブガブ飲んでましたよ。
そしたらアブサンって、麻薬とかそれ類かと思ってたんですがお酒のようですね。アルコール度標準で70前後とかおそろしや~。成分に幻覚作用があるみたいで一時禁止されたようです。というかそれが許容範囲なら現在でも手に入るっていうのがびっくり。普通に禁制品かと思ってた(°д °;) 。まぁ、飲んでも幻覚作用でないくらいの微量なら確かに問題ないかもしれないけど。。。
中々、楽しかったです♪ 男同士の痴情のもつれ、抵抗無ければどうぞ♪(笑)
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