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  • 2024-05-07
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ゴッドandモンスター

  • 2011-02-25
☆3.3
好みが激しく分かれる。

-----あらすじ-----
「フランケンシュタイン」と「フランケンシュタインの花嫁」で名を馳せながら、謎の死を遂げたジェームズ・ホエール監督に焦点を当てた、繊細かつも重厚なる人間ドラマ。過去の栄光にすがることなく余生を過ごす老人の前に現れた庭師の逞しき青年。ゲイである老人は彼に惹かれながらも、自らの人生の終止符を打つために彼を利用する。(抜粋)

-----感想-----
確かこの映画はブログに投稿してないよね?見たのがかなり前なので投稿したかうろ覚え(笑)。
男同士の描写はありませんが、なんせゲイである老人をメインにした映画なので、当然そういう心理的描写はあるし、妖しい気配もあるので、男性は注意。
どうやら実在の監督さんをモデルにした映画みたいですね(^_^;)。調べたら同性愛者である事は公言していたみたい。ちょっと名誉毀損にならないのかしら、とか思ったけどそうでもないのかな。
以下ネタバレ。


庭師の男がとにかくいい男(笑)。美青年という部類でなく、まぁ、なんだろうな、無骨な感じで荒がある好青年って感じだろうか。磨いたらいい男になりそうな、そういう感じの荒々しい青年です(笑)。いあ、・・・これが中々・・・。(笑)。

さてさて。中身の話。
隠居生活していた老人の前に現れた庭師の男。彼に惹かれた(?)老人は、庭師に絵のモデルをやらないかと誘いかける。金額の高さから了解する男だが、・・・って感じにストーリーは展開。
監督としての老人に次第に興味を覚えていく庭師だが、何かがおかしいと思い始める。執拗にヌードモデルを頼んだりと、彼がゲイではないかと思い至る。(庭師の男の人はゲイではない)。それでも、人間としての興味を抱きモデルを続ける事に。
昔話を延々としたり、いきなり怒り出したり、老人の挙動に戸惑いながら親交を続ける庭師だったが、ある晩事件が起こった。
激しい雨の降りしきる中で、偶然にも女中は留守であった。
着替えを借りた庭師の彼に、戦争の話をし始める。悲惨な過去を語る老人が、戦争の記憶がどこまでいっても追って来ると言う。そしてその記憶に押しつぶされて何も集中できず、スケッチの才能も無くなったと言い、落書き同然のスケッチブックを彼に見せ付けたのだった。
そこにあったのは、数々の栄光を手にした男ではなく、老いて落ちぶれていく一人の男の姿だった。
それに同情したのか庭師の彼は一つの決意をする。

老人がずっと書きたがっていたヌードモデルの事だった。おもむろに服を脱ぎ始める庭師の男。
というか(笑)、多分、このワンシーンの為にこの人を起用したんだろうね、絶対。そのくらいここの演出が凄い凝ってて、ここの為に映画を撮ったんじゃないかってくらい、色っぽかったです(笑)。おい(笑)。いあいあ、ほんと、筋肉凄い(笑)。やっぱり外人俳優のあの服を下から脱ぐ動作のやばさったら無いです(*´艸`)!! 猛烈様になる(笑)。
まぁ、とりあえずそこまではいいんだけど。そこからの奇行が凄い(笑)。
老人にとっての彼の体はもう理想なんだよね。しかしだ。彼を見て、何かが足りないとか言い始める。「?」マークの庭師をよそに、いそいそと持ってきたのは、戦時中に使った(?)ガスマスクだった。それを被ってくれという老人、嫌がりながらも従う事に。
まぁ、・・・、前が良く見えず、息も上手く出来ない?状態で、ちょっと老人に襲われまして(笑)、ちょっと展開的にウケる展開なんですが、映画の場面としては至って深刻で真面目なシーンな訳です。
補足をすると、おそらく庭師の彼は老人を凄い信頼してたと思うので、まさか襲われるとは露ほども思わず力では悠々に敵う筈なのに、うっかり抵抗が中々出来なかったんだろう。うん。
勿論、すぐに抵抗して、老人を殴り倒してしまう。「一体何が狙いなんだ!」と罵る庭師に、老人が懇願するのだった。
「殺して欲しい」と。

まぁ、あれなんだろうね。年老いていく事への絶望感とか、そういう感じかな。
老人は、映画の冒頭の所で発作を起こして倒れてるし(脳卒中だっけな?)、それで昔の記憶が度々よみがえったり、幻みたりしてるのね。そこに加えて戦争の記憶まで何度も蘇る。監督としても、次第に世間から相手にされなくなってきて、何もかもが去っていく。
そして、自分が自分でなくなっていく、その前に殺して欲しい、それが目的だったんですね。

それで、庭師の男は勿論そんな事できないんだよね。信頼してたのに裏切られて、憎んだのに、でも殺せない。弱り果てた老人をベッドに寝かせ、その場を後にするのでした。

そして、翌日。
帰ってきた女中が慌しく老人を起こしに行く。返事もなく、庭師がふと庭のプールを見れば・・・。

自殺していたのでした。
「すばらしい人生だった」そう遺書を残して。


何というか・・・結構真剣な映画です。色々無様なシーンがあるんだけど、でもやっぱり真剣な映画なんだと思う。いや、映画自体、最初から最後まで真面目な映画でコメディな訳じゃないです。別にゲイな部分を強調する必要も無かったんじゃないかってくらい。でもやっぱり監督がゲイな人だったから、それはその人の個性としての一部分で、やっぱりそれがあるからこそ、この老人という人物像が出来上がるのかもしれないね。
まぁ、そんなで結構悲壮感漂う、物悲しい映画なので、ゲイが出てくる事に拒否感が無ければ割りと楽しめるかもしれないです。
個人的にはやっぱり庭師に男の人が・・・(笑)。
うん。腕の筋肉とか、結構好きです(●´艸`)!うわぁ・・・引かないで。(笑)
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